青銅鋳込み体験記
2025年最初の遠征は佐賀県吉野ヶ里遺跡公園で行われた青銅の鋳込み体験に行ってきました。
近畿地方が大雪警報で全ての高速道路が予防閉鎖される中、一般国道や県道をいくつもの峠越えをしながら無事通過(もちろんスタッドレスタイヤにチェーン携行)なんとか翌日の鋳込み体験に間に合いました。
当日は快晴でとても寒くて絶好の鋳込み日和となりました。
野外に設置された煉瓦積みの溶解炉で銅88%、錫10%、工業用鉛2%の配合で溶解した青銅を予め用意したシリコン製の合わせ鋳型に湯口から流し込み、30分程で鋳型を外します。
鋳放ちの細型銅剣や前漢鏡は褐色の地肌で焼きたてのホヤホヤ状態です。
この後ヤスリで簡単な磨きをかけて当日の作業はお終いです。
自宅に戻ってから3日間ほど削っては磨き、現在6割ほど磨き終えた状態が最下段右端の写真です。
全長約44cm、最大幅約17cmの原寸大『把頭飾付細型銅剣』の完成です。
モデルとなった銅剣は吉野ヶ里遺跡の墳丘墓に埋設された甕棺内から出土したものです。
吉野ヶ里遺跡から出土した銅剣は現在まで7本確認されているそうですが、完形のものはこの銅剣のみだそうです。
博物館や美術館に展示されてるレプリカは樹脂製の場合が多いのですが、この銅剣は紛れもなく極めて本物に近いものです。
今回遠路はるばるなぜマイカーで吉野ヶ里まで出かけたかですが、物が物だけに公共交通機関では運べませんよね😅
今回はとても得るものも多く期待通りの体験となりました。
ご指導いただいた有限会社瀬里合金所の皆さんありがとうございました。
こんなに遠くまで遠征しても全く疲れも感じず、T-Roc最高です。
佐賀県吉野ヶ里遺跡公園