ここは京都?奈良? いえいえ大都会の東京です。

今年の紅葉は師走に入ってもこんなに見事な風景を見られます。綱吉君も度々訪れていたようなので、築山から同じような風景を見て癒されていたんでしょうね。

散策の後は園内の心泉亭で抹茶と和菓子でほっと一息… 結構なお点前でした。

六義園

山手線駒込駅にほど近い六義園は五代将軍徳川綱吉の側近柳沢吉保が1702年(元禄15年)に築園した大名庭園です。明治時代には岩崎弥太郎の別邸となり、その後東京都(当時は東京市)に寄贈されて現在は都立庭園です。平地だった敷地に池を掘り、廃土で盛った築山は標高35mにも達し、「回遊式築山泉水」と呼ばれる和歌の趣を取り入れた庭園となっています。
東京は高層ビルや満員電車、交通渋滞、渋谷のスクランブル交差点などなど喧騒渦巻く過密都市のイメージですが、意外と多くの庭園があります。
浜離宮恩賜庭園(甲府藩下屋敷の庭園→徳川将軍家の別邸浜御殿)、旧芝離宮恩賜庭園(老中大久保忠朝の上屋敷内に作庭した楽寿園)、小石川後楽園(水戸徳川家水戸藩初代藩主徳川頼房が築いた庭園)、旧岩崎邸庭園(越後高田藩榊原家中屋敷→紀伊舞鶴藩主牧野弼成邸→岩崎弥太郎邸)、清澄庭園(紀伊国屋文左衛門屋敷→下総関宿藩主久世氏下屋敷→岩崎弥太郎別邸)など大名と関わりの有る庭園が数多く残されています。結婚式場としても有名な文京区関口の椿山荘、四季折々の庭園がとても美しいですがこちらも上総(現在の千葉県)久留里藩黒田氏の下屋敷だったってご存知でしたか。
これも江戸時代に多くの大名が江戸屋敷を構えていたお陰かもしれませんね。

六義園